新型コロナ 栃木県54例目に達す、休業要請に対応していない大田原市の会員制スポーツ施設と栃木市で新たに2件(更新あり)

栃木県は2020年4月26日(日)、栃木県内の新型コロナウイルス感染症の陽性確認事例として新たに2例が確認されたことを明らかにしました。栃木県内の発症例は、これで計54例に達します。

(4月27日(月)21時45分、53例目の行動歴について追記を行いました)

大田原市(県北)在住 80代女性: 栃木県53例目

倦怠感や38度台の熱がある中、大田原市内の会員制スポーツ施設を利用。18日からの休業要請対象施設であるが、現時点(4月25日)で営業中。

当人は4月16日と21日に施設を利用。同日利用者した全員(各日約180人=ダブりの可能性あり)に対して連絡し、14日間の健康観察を実施したとのこと。施設は消毒も実施済み。

当人は現在、肺炎の症状があり入院中。海外渡航や県外に出た濃厚接触者などについては調査中。

追記4月27日→栃木県の詳細発表を受け詳細を追加しました。

・2020年4月16日(木) 倦怠感がある(発症日)。大田原市内の会員制スポーツ施設を利用。
・2020年4月17日(金) 明日18日まで37〜38度台の発熱あり。
・2020年4月18日(土) この日から大田原市内の会員制スポーツ施設は休業要請の対象となるが、4月26日(土)の段階で営業中。
・2020年4月21日(火) 大田原市内の会員制スポーツ施設を利用。倦怠感および38〜39度の発熱が23日まで続く。 
・2020年4月22日(水) 大田原市の医療機関Aを受診し、抗生剤と解熱剤が処方される。
・2020年4月25日(土) 大田原市の医療機関Aを受診。病院連携で、那須塩原市の医療機関Bを受診し入院。PCR検査を実施し、陽性が判明。県北健康センターに22時頃届けが提出される。


栃木市(県南)在住 70代男性: 栃木県54例目

勤務先は東京都内で4月20日まで勤務。濃厚接触者は家族2名で4月27日以降PCR検査実施予定。

・2020年4月21日(木) 自宅待機
・2020年4月22日(木) (発症日)栃木市内で買い物
・2020年4月25日(土) 栃木市内の医療機関Aを再受診。検体を採取。県南健康福祉センターが検体を回収
・2020年4月26日(日)  PCR検査で陽性を確認


休業要請の対象となるスポーツ施設で、休業要請期間(2020年4月18日〜5月6日)中の4月21日に新型コロナウイルス感染症患者が利用した重大な事案とのことで栃木県知事が壇上に上がりました。国内で複数のスポーツ施設でクラスターが発生している状況で発生したという極めて深刻なケースといえます。

当日の利用者には直接連絡しているとのことで、施設の詳細は明らかにされませんでした。しかし、これが複合施設だったか、またどのように利用者を特定したのかすら現時点では判明しておらず、そもそも消毒をした段階で周辺住民に対して事実を明らかにしていません。現在、発症日から2~3日前でも感染すると情報が修正されていますし、飛沫では無くても機器などに付着したウイルスでも感染するわけですから、より仔細な情報がないと安心できない状況と言えます。

これまで栃木県内の感染事例の発表では、しばしば「混乱しないように情報を整えてから事実を公表する」といったスタンスが観られました。プライバシーなど個人の権利は大切ですが、情報に色づけするようなことであれば、市民を裏切る非常に重大なケースだと思います。是非、真摯に事態と対峙し、社会の安全を守って欲しいと思います。

【関連URL】
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